第7章 電線・ケーブル技術資料

自己支持形ケーブルのメッセンジャーワイヤのサイズ設定

設計条件

  • 風圧荷重 〔甲種風圧荷重〕 100kg/m²以上(高温季において風速40m/sの風が水平に当たったとき)
    〔乙種風圧荷重〕 厚さ6mm、比重0.9の氷雪が付着し、かつ50kg/m²以上(氷雪地区で低温季に風速28m/sの風が水平に当たったとき)
    〔丙種風圧荷重〕 50kg/m²以上(高温季において風速28m/sの風が水平に当たったとき)
  • ケーブルに課せられる張力T(kg)は次の計算式による。
    ケーブルに課せられる張力T計算式図ケーブルに課せられる張力T計算式図
    P=ケーブルにかかる合成荷重(kg/m)
    S=電柱間隔(m)
    D=弛度(m)
    P計算図
    Pw=風圧(kg/m)
    Pc=ケーブル質量(kg/m)
    Pcs=(Pc+Ps)被氷雪ケーブルの質量(kg/m)
    Ps=氷雪の質量
    d=ケーブルの水平方向の投影幅(mm)
  • 周囲温度と荷重条件の変化による張力(T)、弛度(d)の変化
    周囲温度と荷重条件の変化による張力(T)、弛度(d)の変化計算図
    ここにT1=基準条件におけるメッセンジャー張力
    T2=荷重条件がP2でまた温度変化t℃の場合のメッセンジャー張力
    P1=基準条件の荷重
    P2=荷重条件変化後の荷重
    A=メッセンジャーワイヤー断面積
    E=ヤング係数18×103(kg/m²)
    a=線膨張係数11.5×10-6(1/℃)
  • より線の引張荷重Tmは普通の鋼より線の場合
    より線の引張荷重Tmは普通の鋼より線の場合の計算図
    d1=素線数(mm) n=より本数 0.9=より線係数
    安全率は2.0以上とするとTm > T×2.0
  • 上記計算式により荷重、温度条件および弛度の許容地を設定し所望のメッセンジャーワイヤーサイズを決定する。